AI戦略実践プロジェクトライブラリー
セッションの記録 / 第2回
第2回

AIと共に、戦略の大転換を考える

開催 06/23・07/10 論点 23件 [3A] 顧客価値/[3B] 顧客接点/[3C] 差別化資産のシフト
AI戦略対抗戦とAI事業デザインゲームの2つを通じて、競争のルール(顧客価値・顧客接点・差別化資産)がAIでどう書き換わるかを体験。戦略を「AIと共に、AIを前提に」描き直した回。
収録しているのは登壇者(栗山)の講義中の発言のみです。参加者の発言は含みません。

この回で語られた論点

23件
講義で語られたことを、進行の順に並べています。 それぞれの論点から、その論点につないで書かれた記事をたどれます。

始まりの物語

2件

前提が変わると勝者が入れ替わる(インターネットの例)

セッション発言録 第2回・「始まりの物語」の節

「インターネットが登場したとき、旅行会社もCDレンタル店も『ネットが大事だ』と分かっていて、こぞってデジタル化しました。でも、旧来のツアーをオンラインで売るだけの会社は消え、勝ったのはBooking.comやExpediaのように、ネット前提でまったく違う商品を組んだ会社でした。販売経路だけをデジタル化した会社は消え、デジタル前提で別のモデルを作った会社が勝った。AIでも同じです。」

戦略とは何か(VRIO・モート)

セッション発言録 第2回・「始まりの物語」の節

「戦略とは、競合がいて顧客が動くなかで、独自価値・競争優位性・模倣困難性 ―― モート(堀)をどう作るかを考えること。そのゲームのルール自体が、AIで書き換わっていくんです。」

全体の地図

1件

第2回は第3層(戦略転換)

セッション発言録 第2回・「全体の地図」の節

「第1回は3層のうち一番下の[1A]人間の認知容量の解除を扱いました。今回は対極の第3層、戦略転換 ―― 特に[3A]顧客価値、[3B]顧客接点、[3C]差別化が、AIでどう変わるかを中心に扱います。」

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導入・前回の続き

1件

ニュースの「蓄積」(30日分)

セッション発言録 第2回・「導入・前回の続き」の節

「前回は1日分のニュースでしたが、毎日トップ100件×30日分を貯め続けました。今月のトップ10を選んで、皆さんに『知っている/気になる』をリアルタイム投票してもらいます。1日分では面白くない。蓄積されて初めて、世界の動きが見えてきます。」

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ニュース投票

1件

注目ニュース(Fable停止・IPO)と安全保障

セッション発言録 第2回・「ニュース投票」の節

「投票で上位に来たのは、SpaceXのIPO、そして『Fableが止まった』話。もし公開が一部地域に限られたら、日本の安全保障としてどうなのか、というところまで関わってくる。とはいえClaude・Gemini・OpenAIが競っているので、一つが止まっても他が使えるだろう、という見方もできます。」

ニュース/制作

1件

「何を作るか」のセンスに価値が集約

セッション発言録 第2回・「ニュース/制作」の節

「もう、何を作るかを指示するセンスのところに全てが集約されている。そして、それをちゃんと使う場所があるか。何を作るかを考えて、作って、展開する ―― その真ん中の“作る”が、昔は1年かかったものが、今や1日ちょっとで進んでしまう。」

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戦略対抗戦

1件

AI戦略対抗戦の狙い(引き出しと場数)

セッション発言録 第2回・「戦略対抗戦」の節

「ビフォーAIの引き出しが使えない前提で、新しい引き出しを増やさない限り、AI戦略は考えられない。他の人やAIの発想も数多く見て自分の引き出しを増やすこと、そして自分の頭で考える場数を踏むこと。発想力は、自分で考える数をこなすしかないんです。」

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戦略対抗戦・ルール

1件

評価軸:競争原理を変えたか(深さ)

セッション発言録 第2回・「戦略対抗戦・ルール」の節

「最終審査の軸は、深さ ―― 競争原理そのものを変えたか、まとまり、勝ち続けられるか、地に足。リアルタイムでは、効くか、できるか、新しいか。単にAIで効率が上がるレベルではなく、本質的に産業が変わるところを見ています。」

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戦略対抗戦・裏側

1件

AI同士に競わせ・審査させる(3モデル)

セッション発言録 第2回・「戦略対抗戦・裏側」の節

「公平を期すため、Claude・Gemini・GPTの3つに評価させています。ステークホルダーもAIで動的に反応し、AIプロバイダーの動きまで再現する ―― それが動的に動くことこそ、AI戦略の難しさなんです。」

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戦略対抗戦・展開

1件

あらゆる業界に展開できる

セッション発言録 第2回・「戦略対抗戦・展開」の節

「今回は教育でやりましたが、小売、金融、モビリティ、医療、メディア、物流、農業、エネルギー、HR ―― 設定を変えればどの業界でも動きます。ある業界を考えると、隣接する産業もこう変わるはず、と引き出しがつながっていきます。」

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手元のAIX演習

2件

AIXシナリオは描けるが、実行に難

セッション発言録 第2回・「手元のAIX演習」の節

「シナリオが脅威であることは分かる。でも自社のケーパビリティと雰囲気と人員構成まで考えると、そう簡単にはいかない ―― これが多くの人の本音です。だから、現在の延長ではなく、未来からバックキャストして会社を作り変えることが大事になる。」

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上層が共有すれば会社は動く

セッション発言録 第2回・「手元のAIX演習」の節

「自分一人が分かっても会社は変わらないかもしれない。でも、今サッとAIに作らせたものを会社の上の人が共有すれば、会社は変わるかもしれない。そういう時代です。」

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事業デザイン

3件

AIはもう「価値創造の前提」

セッション発言録 第2回・「事業デザイン」の節

「もはやAIは価値創造の前提です。自社にとっても、顧客にとっても、競合にとっても、AIを使えることが当然の前提になる。『顧客もAIに相談してから来店する』ような世界を前提に、事業を設計しなければなりません。」

AIペルソナへのバーチャルヒアリング

セッション発言録 第2回・「事業デザイン」の節

「架空だけれどリアルな4人の顧客をAIに生成させ、その人たちにバーチャルインタビューします。AIはこちらが書いた事業コンセプトを読んで答える。こういう“架空だけどリアル”を作らせるのは、AIがとても得意なところです。」

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事業デザインが高速で回る

セッション発言録 第2回・「事業デザイン」の節

「アイデア出しも、イメージの具体化も、バーチャルヒアリングも、プロトタイピングも、ブラッシュアップも、実際やってみると結構な速さでAIで進む。たった10分とは思えない量のことができる、というスピード感を体感していただけたと思います。」

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戦略対抗戦・事業デザイン 両方

1件

体験自体がAI駆動(Claude Codeで開発)

セッション発言録 第2回・「戦略対抗戦・事業デザイン 両方」の節

「このゲームは、まずClaude(チャット)でコンセプトを壁打ちし、引き渡しファイルにまとめてからClaude Codeに実装させ、GitHubでデプロイしています。一方は3〜4日、もう一方は仕事の合間に約1週間。昔なら1年かかったものです。一行もほぼ自分では書いていません。」

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制作の裏側

1件

AIテストの限界(美的判断は人間)

セッション発言録 第2回・「制作の裏側」の節

「動く/動かないのテストはClaude Codeで完結します。でも、字が小さいとかコントラストが低くて読めないとか、美的なセンスは人間がやって初めて分かる。どこまでをAIに任せ、人間がどう抜けていくのか ―― 品質保証の観点では、まだ手探りです。」

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事業デザイン・審査

1件

AI回答は殺到すると詰まる

セッション発言録 第2回・「事業デザイン・審査」の節

「AIで何かを作ると、これが起きるんです。AIの回答は、たくさん殺到すると止まってしまう。止まったとClaude Codeに教えれば原因を追求して直してくれますが、同時アクセスの負荷はAIシステムの現実です。」

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スケール・戦略インパクト

1件

スケールと継続(2-6-2/積み重ね)

セッション発言録 第2回・「スケール・戦略インパクト」の節

「個人が一度使ってみただけでは、企業の競争力は根本的には上がりません。組織の多くの人が使えるようになること。そして、関心が高い時期に何度か試して終わるのではなく、継続的に積み重ね、積み重ねたものを活かすこと。作りたいものがある人には無限ですが、なければ1か月で飽きてしまう。」

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振り返り

1件

自分がやらなければ、競合がやる

セッション発言録 第2回・「振り返り」の節

「ポストイットを貼り替えるのとは、スピード感が全然違う。この頭の動き方で戦っていかなければいけないし、自分たちがやらなければ、競合がこのやり方でやってくるかもしれない。AI前提の事業価値や戦略は、大きく姿を変えていきます。」

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導入・常設サイト

1件

サイトもAI前提で作る(AIネイティブ設計)

セッション発言録 第2回・「導入・常設サイト」の節

「この常設サイトは、毎月の更新をClaude Codeに全部任せられるよう、人間用のUIではなく、AIが最も編集しやすい形で作ってあります。既存のものをAI前提に作り変えるより、ゼロからAIネイティブで作る方が、今の時代は遥かに扱いやすい。一方コミュニティはセキュリティの観点でClaudeに作らせず既製サービスを選ぶ ―― これも『AIを使う/使わない』の判断の一例です。」

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次回案内

1件

次回予告:組織レイヤー(第3回 7/21・8/3)/物理世界(第4回 8/18・9/3)

セッション発言録 第2回・「次回案内」の節

「第1回は実装、第2回は戦略転換だったので、次は真ん中の組織レイヤーを。集団の暗黙知を集合知へ昇華させる(SECIモデル)、『解くべき課題』と『持っている能力』をAIで組み合わせて人材配置を最適化する、AI推進派・懐疑派の社員やステークホルダーの立場をAIに代弁させて人材戦略を考える ―― これらをミニ組織に見立てたゲーム仕立てで。第4回はもう一度実装に戻って『物理世界との接地』、Sense→Think→ActをLLMでどう扱うかを、警備巡回や画像でのAI接客といった体験で考えます。」

振り返り(7/10)

1件

AIを「足場」としてどこに置くか

セッション発言録 第2回・「振り返り(7/10)」の節

「前半の戦略対抗戦は、白紙から戦略を考えるのが本当に難しかった。一方、後半の事業デザインは、いろんなツールという足場があるからこそ、人は考えられる。AIの役割をどこに“足場”としてはめていくかで、我々の働き方や未来の作り方が変わる ―― その全然違う手触りを、自分で作りながら早めに体感しておくことが大事なんです。」

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どの領域を扱ってきたか8/15
AIが事業に与えるインパクトを3つの層で捉え、層ごとに5つの切り口を 置いた枠組みです。扱った領域は、その回へ。
第1層実装方法(業務・施策)
1A人間の認知容量の解除第1回
1B人間の時間制約の解除
1C人間の可能域の拡張
1D人間理解と接点の深化
1E物理世界との接地と作用第4回
第2層組織変革(事業組織)
2A情報流通の血流化第3回
2B創造的活動の加速器
2C組織学習と人材育成の統合
2D経営の知的オペレーション機構化第3回2E事業戦略と組織戦略の共転換第3回
第3層戦略転換(産業・事業)
3A顧客価値のシフト第2回3B顧客接点のシフト第2回3C差別化資産のシフト第2回
3D時間軸戦略のシフト
3E収益構造と戦場のシフト
枠組みの全文は設計思想に。