今日のダイジェスト
- 世界素材の脱中国調達と、AI蓄電池制御で稼ぐ新収益モデルの同時進行/NAND巨額投資の迷いと、規制がAI半導体の勝者を入れ替える動き/輸出優遇という成長の前提が外れ、中国EVが採算で戦う局面に入った
- AIモデル性能競争にMetaが主導権狙いで本格参戦した/AI人材要件が「活用力」から特定ツール熟達へ具体化した/AI競争の堀がGPUからメモリの長期確保契約力へ広がった
- 催し3件(うち更新3)・いちばん近い開催は10/13
- WHY小樽の地下遺体と妹逮捕/だんじり横転死傷事故続報/AI悪用サイバー攻撃警告/世界各国のAI規制と投資 — 4話題
世界のビジネスニュースから
3件ポスコの「脱中国」、バッテリー主要素材の自社調達へ
第4回「ストーリー解説」の記録を読む →セッション発言録〈第4回・「ストーリー解説」の節〉で、こう語られていました —「こういうものを作ると、最初はまず生産性改善です。残業しなくてよくなる。次のステップは、今までできなかったことができるという独自価値 ― コーディネーターが思いつかなかった組み合わせまで提案できる。3つ目のステップが、それを外販できるという話。両方ともあらゆる会社で使えるものなので、外販すれば、いまの会社の10倍の規模に成長する可能性だってある。」
セッションでは、生産性改善から独自価値、そして外販による新事業へと進む3段階の重要性が語られていました。ソフトバンクが蓄電池の制御を効率化するだけでなく、それを新たな収益源として全国展開を目指す動きは、まさに内部の効率化を独自価値へと高め、外販可能な新事業へ昇華させる挑戦といえます。自社の強みをどこで転換し、産業を越えた事業に育てられるかが問われています。
キオクシア・サンディスク連合、5兆円投資のジレンマ シェア10年で1割低下
第2回「始まりの物語」の記録を読む →セッション発言録〈第2回・「始まりの物語」の節〉で、こう語られていました —「インターネットが登場したとき、旅行会社もCDレンタル店も『ネットが大事だ』と分かっていて、こぞってデジタル化しました。でも、旧来のツアーをオンラインで売るだけの会社は消え、勝ったのはBooking.comやExpediaのように、ネット前提でまったく違う商品を組んだ会社でした。販売経路だけをデジタル化した会社は消え、デジタル前提で別のモデルを作った会社が勝った。AIでも同じです。」
セッションでは、前提が変わった際に旧来のモデルを維持したままでは淘汰され、新前提で別のモデルを組んだ会社が勝つと語られていました。半導体市場で巨額投資のジレンマや規制によるシェア変動が起きている事象も、単なる生産能力の増強にとどまるか、新環境を前提とした競争優位を再構築できるかの分岐点に見えます。事業の前提自体が揺らぐ局面で、従来の成功方程式をなぞるだけでは勝者を維持しにくいのかもしれません。
中国、EV輸出の還付税率を引き下げ 「新三様」優遇が正常化へ
中国によるEV輸出還付税率の引き下げは、優遇策に依存した価格競争から、自律的な収益性と付加価値を問うフェーズへの転換を意味します。保護的な政策支援が縮小する局面では、コスト構造の根本的な見直しと地政学リスクを織り込んだ事業モデルの再構築が、企業の持続的な競争優位を決定づけます。
AIニュース(日本でビジネスをする人の視点)
3件Meta、OpenAIに対抗する最先端AIモデル「Muse Wonder」を発表
第1回「振り返り」の記録を読む →セッション発言録〈第1回・「振り返り」の節〉で、こう語られていました —「基盤モデルは日々入れ替わります。全部をクロスして使いながら、常に一番いいものを使えるポジションを取るのがいい。世界中でAIをビジネスに組み込む人たちは、この組み合わせ方をずっと工夫しています。」
Metaによる新モデル発表のように、生成AI市場での主導権争いは激化し、基盤モデルの優位性は目まぐるしく変化しています。セッションでは「基盤モデルは日々入れ替わるため、全部をクロスして使いながら常に一番いいものを使えるポジションを取るのがいい」と語られていました。単一の提供元に依存せず、各社の強みを取り入れながら自社システムや管理体制に柔軟に組み込むアーキテクチャこそが、組織の持続的な競争優位につながります。
채용공고, ‘AI 활용 능력’ 대신 클로드·챗GPT 이름 적는다
第1回「導入・問題意識」の記録を読む →セッション発言録〈第1回・「導入・問題意識」の節〉で、こう語られていました —「Claude講座やOpenAI活用講座はそこら中にあって、僕も感動しています。でも、それに感動しているだけじゃまずい。それを受けた人が、30年前に世界を変えたのと同じように世界を変えるかというと、その延長線上にはないと思うんです。」
求人票でClaudeやChatGPTなどの個別ツール名が指定される動きは、ツールの浸透を示す一方で、単なる操作スキルの習得にとどまる懸念も示唆します。セッションでは、活用講座に感動しているだけでは世界を変える延長線上にないという問題意識が共有されました。道具を使いこなす即戦力化を追うだけでなく、それを自社の競争優位や事業構造の変革にどう結びつけるかという戦略的な視点が問われています。
Microsoft、AI用HBMの供給不足を懸念し5年分の確保へ
第2回「始まりの物語」の記録を読む →セッション発言録〈第2回・「始まりの物語」の節〉で、こう語られていました —「戦略とは、競合がいて顧客が動くなかで、独自価値・競争優位性・模倣困難性 ―― モート(堀)をどう作るかを考えること。そのゲームのルール自体が、AIで書き換わっていくんです。」
セッションでは「戦略とは独自価値や模倣困難性、モートをどう作るかを考えること」であり、ゲームのルール自体がAIで書き換わると語られていました。MicrosoftによるHBMの長期確保や自社チップ開発は、単なる部品調達にとどまらず、インフラの物理層を押さえることで他社が容易に模倣できない優位性を築く動きといえます。AI時代の競争において、自社が築くべきモートがサプライチェーンのどこに位置するのかを問い直す転換点かもしれません。
ウォッチしたいイベント
3件🌱 今日のWHYの種
4話題死亡届が出た瞬間に、その人のカードが使えなくなる社会にする
届け出から口座凍結までの間、故人のカードは誰かが使えてしまう。遺族が不信を抱え合う火種にもなる。届けた時点で守られれば、遺族が最初に抱える不安が一つ減る。
この案をもう少し詳しく
- 事業として
- 自治体の戸籍窓口と銀行の相続窓口は、別々に同じ連絡業務を持つ。連携できれば双方の確認・照会の人件費が減る。
- 勝てる理由
- 地銀と地元自治体の既存の取引関係が入口になる。全国一律の事業者より、地域で関係を持つ側が実証を始めやすい。
- 誰を、どう動かすか
- 地銀の相続担当と自治体の戸籍担当に、生前に本人が同意しておく通知の仕組みを、1市1行の小さな実証として共同で持ちかける。
- この案が強いのは
- 金融機関と役所の両方の窓口の言葉が分かる人が、双方をつなぐ橋になれる。
亡くなった人の口座が、届け出の前でも勝手に動かない銀行にする
家族を亡くした直後の遺族は、悲しみの中で口座の心配までしなければならない。死亡の事実が金融機関に届くまでの空白に、本人のお金が守られず動いてしまう不安が減る。
この案をもう少し詳しく
- 事業として
- 銀行は不正出金の補償、相続窓口の人件費、ATM対策費を負担している。死後の不正払戻が減れば、その分の補償と調査の工数が浮く。
- 勝てる理由
- 取引履歴と相続届の受付履歴を持つのは、口座を預かる銀行だけ。外部の事業者は、死亡日と取引の突き合わせに手が届かない。
- AIに何から聞くか
- 相続届が出た口座の死亡推定日前後の取引を匿名化し、AIと対話しながら、届け出前に出る異変のパターン仮説を3つ書き出す。
- この案が強いのは
- 相続窓口で、死亡の連絡が届くまでに実際何が起きているかを見てきた人の手にあるとき強い。
この話題で出たほかの案(4件)
身内を亡くした直後の人が、何から手をつけるか迷わず順番つきで受け取れるようにする
死後の手続きは数十あり、期限も順番もばらばら。遺族は何が済んでいないのかも分からないまま動く。カードや口座をどう扱うかも、教えてくれる人がいなければ迷う。この迷いが消える。
この案をもう少し詳しく
- 事業として
- 行政書士・司法書士・葬儀社・銀行の窓口は、遺族への説明に時間を使っている。遺族向けの案内は、その時間と、手続き代行の受注に直結する。
- 勝てる理由
- 窓口経験があれば、手続きの抜けやすい所が分かる。内容は真似されやすいが、現場の勘どころを入れたものは他に出せない。
- どう作るか
- 故人の状況(口座・賃貸・携帯・年金など)の質問に答えると、期限順のチェックリストが出る形をAIで試作し、遺族役の同僚2人に試してもらう。
- この案が強いのは
- 窓口で遺族が最初につまずく場面を毎回見てきた人にしか、チェックの抜けどころが分からない。
発見が遅れた現場で見てきたことが、予防の知恵として業界を越えて共有される
遺品整理・特殊清掃・管理人・葬儀の現場は、発見が遅れた家の共通点を知っている。だが個々の記憶に留まり、手前で気づく仕組みに生かされてこなかった。その知恵が予防に回る。
この案をもう少し詳しく
- 事業として
- 自治体の見守り事業の委託費や、管理会社・宅配事業者の見守り協定の予算がある。現場知見を根拠にした提案は、その配分先の説明材料になる。
- 勝てる理由
- 発見が遅れた現場に実際に入る業者しか持てない一次情報が元になる。机上の調査では集まらない。
- 誰に、どう呼びかけるか
- 同じ地域の遺品整理業者・管理人・葬儀社に3〜5人声をかけ、個人が特定されない形で現場メモを持ち寄り、AIで共通点を整理する会を開く。
- この案が強いのは
- 死後の現場に立ち会い、その後の手続きの混乱も見てきた人が、呼びかけ役として信頼される。
電気やガスの使い方が止まった家に、同意のもとで先に気づける会社へ組み替える
見送り:混雑・差別化あり/58.1点
ひとり暮らしの異変は、近所や家族より先に電気・ガス・水道の使い方に現れる。誰にも見られていない人が、事業者の見守りで早く見つけられるようになる。
この案をもう少し詳しく
- 事業として
- エネルギー事業者は、解約・料金回収・訪問検針の費用を負担している。見守りを標準サービスにすれば、自治体の見守り委託費や付加価値料金が収益源になる。
- 勝てる理由
- 契約者ごとの使用量履歴は、そのエネルギー事業者しか持たない。蓄積するほど平常との違いが分かり、乗り換えにくくなる。
- どの前提を疑うか
- 「使用量データは請求のためだけにある」という前提を疑う。同意済みの契約者数百件で、数日途切れた使用量を見守り候補にできるか検証する。
- この案が強いのは
- 検針や料金回収の現場で、留守と異変の違いを見分けてきた人の感覚がそのまま基準になる。
孤立した死が気づかれるまでの日数を、地域ごとの数字で示せるようにする
見送り:混雑・差別化あり/51.4点
気づかれるまでに何日かかるかは、地域の見守りの弱さそのもの。だが誰も地域別に測っていないため、どこに手を打つべきか議論が始まらない。数字があれば議論が始まる。
この案をもう少し詳しく
- 事業として
- 自治体の高齢者福祉・孤立対策の計画づくりには調査委託費がある。地域別の数字は、その調査の入口になる。
- 勝てる理由
- 真似されやすい。ただし地元の記事・広報を継続して集め、地域事情を知る人が補正した数字は、時間とともに他に出せなくなる。
- 何を、どう測るか
- 地元紙・自治体発表の記事から発見までの日数と状況をAIで抽出して表にする。報道に偏る点は、公的統計と並べて明記する。
- この案が強いのは
- 地域に長く住み、どの出来事が報じられ、どれが報じられないかを知っている人の手にあるとき強い。
百年使うだんじりの傷みと修理の履歴が、職人や世代が替わっても町に残る
車体や車輪の傷み、修理の経緯は特定の職人や古参の頭の中にあり、代替わりで消えてしまう。履歴が残れば点検の抜けが減り、次の世代が安心して引き継げる。
この案をもう少し詳しく
- 事業として
- 保存会が工房に払う修理・点検費と、自治体の祭礼補助金。点検記録の様式が補助の条件になれば、既存の予算で回る。
- 勝てる理由
- 地元の工房との代々の信頼関係と、手書きの記録は、保存会と地元の大工方にしか手が届かない。
- 誰を、どう動かすか
- 地元の工房に、修理のたびに写真と一行メモを同じ様式で残す案を持ち込む。保存会が了承したら、近隣の町の工房にも広げる。
- この案が強いのは
- 保存会と工房の両方に顔が利く人が、記録をどこまで出してもらえるかの線引きを交渉できる。
曲がり角ごとに、だんじりの通過の速さと傾きが町の共通の数字として残る
「伝統か安全か」が水掛け論になるのは、曲がり角をどんな速さと傾きで通っているかを、誰も数字で持っていないから。数字があれば、町ごとに納得できる話し合いが始まる。
この案をもう少し詳しく
- 事業として
- 自治体の祭礼安全対策費・補助金と、保存会の安全講習費。事故の後は検証費として動くが、数字がなく根拠のない支出になりがち。
- 勝てる理由
- 曳行の動画は青年団や沿道の住民が持っている。保存会との信頼がなければ集まらず、外部の事業者には預けてもらえない。
- 何を、どう測るか
- 過去数年分の曳行動画を保存会から預かり、曲がり角1か所の通過速度を動画から割り出す。町会の役員会に安全講習の予算根拠として出す。
- この案が強いのは
- 曲がり角の癖を体で知る現場の人だけが、出てきた数字のどこがおかしいかを見抜ける。
プロジェクトの前提を読む →プロジェクトの前提 この話題はプロジェクトの前提につながります —一日のスナップショットには限界がある。30日、一年と溜まれば、世界がどう動いているかの分析対象になる。顧客の声も営業日報も同じで、蓄積されてはじめて意味が出てくる。
この話題で出たほかの案(4件)
沿道で「ヒヤッとした」瞬間が、事故になる前に一枚の地図に集まる
事故は報じられるが、ヒヤッとした瞬間は誰にも記録されず、翌年には忘れられる。それが集まれば、これまで見落とされていた曲がり角や沿道の場所が見えてくる。
この案をもう少し詳しく
- 事業として
- 町会・保存会の安全講習と当番の運営工数。地図が講習資料になれば、既存の講習の時間のなかで使える。
- 勝てる理由
- 毎年沿道で見てきた人だけが「去年と違う」と言える。外部の者には、ヒヤッの中身を話してもらえない。
- 誰に、どう呼びかけるか
- 同じ祭りを経験した3人に声をかける。去年のヒヤッを付箋で出し合い、AIで場所別に整理して地図にする。まず見せるのは町内の役員だけでよい。
- この案が強いのは
- 祭りの仕事や沿道の当番を何年も経験してきた人が、どの場面が本当に危なかったかを語れる。
祭りの日に重なる事故が起きても、最寄りの救急が最初の30分で足りなくならない
同じ日に複数の場所で重傷者が出ると、近隣の救急と病院が一気に埋まり、助かる人の順番が遅れる。事前に重なり方が見えれば、備える人が動ける。
この案をもう少し詳しく
- 事業として
- 消防本部の救急体制費、自治体の祭礼警備費、病院の当日待機の人件費。いまは前年踏襲の配置で、根拠のある見積りがない。
- 勝てる理由
- 救急の出動記録と祭礼の曳行時刻は、消防と自治体にしかない。民間事業者は手に入れられない。
- どう作るか
- 過去の祭礼日の出動記録と曳行ルートの時刻表を重ねる。交差点ごとの重なり方から、当日の待機台数を試算する表を作る。
- この案が強いのは
- 救急の現場で祭礼日の忙しさを体で知る人が、試算が実態とずれる箇所をすぐ指摘できる。
祭礼の保険を、安全を積み上げた町ほど安く持てる形に組み替える
見送り:空席/59.5点
事故のたびに「中止か継続か」の二択に追い込まれる町や保存会がある。安全に取り組んだ年数が保険料にも開催判断にも反映されれば、続けるための努力が報われる。
この案をもう少し詳しく
- 事業として
- 保存会・町会・自治体が行事保険や賠償保険に払う保険料と、損保の自治体向け営業予算。事故後に引受を見直されて失う契約が先に減る。
- 勝てる理由
- 損保の代理店は地域の祭礼の主催者と長年の付き合いがあり、安全の取り組みを聞ける。新規参入には持てない関係。
- どの前提を疑うか
- 「祭礼の事故リスクは外から測れない」という前提を疑う。公開報道から事故の要因をAIに分類させ、何なら測れるかを書き出す。
- この案が強いのは
- 祭礼の主催者と保険の更新で毎年顔を合わせている人ほど、どの取り組みが料率に値するかを見分けられる。
「変えたら祭りでなくなること」と「変えられること」を、保存会が自分の言葉で線引きできる
見送り:混雑・差別化あり/52.8点
伝統を守りたい人と安全を求める人が、同じ言葉で別のものを指して言い争っている。線引きが言葉になれば、反対する人も同じ紙を見て話せる。
この案をもう少し詳しく
- 事業として
- 保存会の役員会や自治体との協議に使う時間と、外部の有識者を呼ぶ謝礼。議論が毎回ゼロから始まる分の工数が減る。
- 勝てる理由
- 町ごとの慣習や取り決めは、その町の人の頭と古い帳面にしかない。外から作った一般論は「うちは違う」で退けられる。
- AIに何から聞くか
- 町の慣習、事故報道、他県の訴訟事例をAIに渡す。反対側の立場で問い詰めてもらい、変えてよいことと変えられないことを一枚に整理する。
- この案が強いのは
- 祭りの当事者として、何が譲れない部分かを実感で語れる人だけが、AIの問いに本音で答えられる。
取引先ごとの本物のメールの癖を、偽物と並べて誰でも見分けられるようにする
取引先ごとの言い回しや請求の癖は、長く担当した人の頭の中にしかない。それが見本として残れば、異動してきた人も偽物に気づける。
この案をもう少し詳しく
- 事業として
- 標準的な訓練メール配信は年額の契約費がかかるが、取引先固有の癖までは扱えない。社内の研修費や事故対応費の一部を置き換えられる。
- 勝てる理由
- 取引先ごとの癖は、実際にやり取りを重ねた担当者しか知らない。外部の業者には、本物の側の見本がない。
- どう作るか
- 取引先3社の過去メールを個人情報を伏せてAIに読ませ、特徴を挙げさせる。偽メール案も作らせ、本物と並べた見分けクイズを10問作る。
- この案が強いのは
- 取引先の癖を長年肌で知る担当者が、本物と偽物の差を見抜ける。
同じ取引網の中小企業どうしが、攻撃の兆しを早く知らせ合える関係を作る
大手が守りを固めても、入口にされるのは取引先の小さな会社。一社では見えない兆しも、つながれば見える。「うちだけが狙われた」という孤立が消える。
この案をもう少し詳しく
- 事業として
- 取引先からの監査対応や、被害時の調査・復旧は各社の外注費で払っている。数百万円規模になる事故費用を、情報共有で減らせる。
- 勝てる理由
- 被害の実例は、信頼のない相手には出てこない。取引関係の中にいる人だけが、最初の呼びかけ人になれる。
- 誰に、どう呼びかけるか
- 取引先5〜10社に実例の持ち寄りを呼びかけ、文面をAIで型分けして共有する。AIに偽の文面も作らせ、本物らしさを確かめる。
- この案が強いのは
- 取引網の中で長く信頼を積んできた人が声をかけたときだけ、被害の実例が集まる。
第4回「手を動かした後の議論」の記録を読む →セッション発言録 この話題は〈第4回・「手を動かした後の議論」の節〉につながります —「地図のほうはオープンデータなので誰でもできる。でも暮らし提案のほうは、顧客からデータをいただけるという関係性があるからこそ、他社にはできないものができる。独自データかどうかという観点がありますね。一方で、独自情報があるがゆえに ― 誰かにとっての機密情報だと ― 売りにくくなるという面もある。」
この話題で出たほかの案(4件)
怪しいけど急ぎのメールの判断を、現場の一人が抱え込まない職場にする
疑って遅れれば怒られ、信じて被害が出れば責められる。経理や営業はこの板挟みを毎日一人で引き受けている。迷った時点で相談できる状態に変わる。
この案をもう少し詳しく
- 事業として
- 不審メール対応は情シスの工数や外部の監視委託費、研修費から出ている。誤送金や乗っ取りの損失額に換算すれば、経営会議に載せられる。
- 勝てる理由
- 現場が「迷った瞬間」の記録は、現場にいる人しか集められない。外部の訓練サービスは、その実際の文面を持っていない。
- 誰を、どう動かすか
- 2週間、現場で迷ったメールを集める。AIで似た偽メールを作って見分けられるか試し、損失額に換算して情シスと経営に持ち込む。
- この案が強いのは
- 現場の「急ぎ」の空気を知る人が、情シスと経営の両方に通じる言葉で話せる。
漏れて困る情報を、そもそも持たなくても回る事業の形に組み替える
漏洩のたびに謝罪と調査に追われるのは、情報を持っているから。持たない情報は盗まれない。顧客も、預けた情報の行方を心配せずに済む。
この案をもう少し詳しく
- 事業として
- 漏洩時の調査・通知・見舞い・訴訟対応の費用と、保管や管理の運用費を払っている。持つ項目を減らせば、どちらも小さくなる。
- 勝てる理由
- どの情報が事業に本当に要るかを知るのは、事業の中の人だけ。ただ考え方は他社も思いつきやすく、真似されやすい。
- どの前提を疑うか
- 顧客・取引先の保持項目を棚卸しし、各項目を「持たなくなったら何が困るか」と疑う。利用実態の聞き取りの整理にAIを使う。
- この案が強いのは
- 業務の流れを知り、「この項目は誰も使っていない」と言える人が組み替えを進められる。
攻撃が安くなる時代でも、小さな会社が払える額で守れる形を見つける
見送り:混雑・差別化あり/59.1点
攻撃は安く速くなり、守りは高く遅いまま。その差の前で、小さな会社ほど諦めてしまう。身の丈に合う守り方が見えれば、諦めずに済む。
この案をもう少し詳しく
- 事業として
- 中小企業は端末の監視ソフトやサイバー保険に月数万円を払っているが、足りるか分からないまま契約している。その見直しの根拠になる。
- 勝てる理由
- 考え方自体は真似されやすい。ただ自業界の取引慣行や被害の実態を知る人が条件を置くほど、答えは現実に近づく。
- AIに何から聞くか
- AIに攻撃者・経営者・保険会社の役を演じさせ、年商規模別に被害額と対策費の損益分岐点を対話で探る。前提は自業界の実態で置く。
- この案が強いのは
- 自業界の被害の話を実際に聞いてきた人が、現実的な前提を置ける。
自社が外から30分で何を知られてしまうのか、数字で言えるようにする
見送り:混雑・差別化あり/48.6点
攻撃の準備は30分で済むと言われる。だが自社の何が外から見えているかは、誰も測っていない。見える量が分かれば、守る順番を決められる。
この案をもう少し詳しく
- 事業として
- 外部の脆弱性診断や侵入テストは、一回数十万〜数百万円の外注費。社内で先に測れれば、頼む範囲を絞れる。
- 勝てる理由
- 手法そのものは真似されやすい。ただ「どの情報が自社にとって危ないか」は、業務を知る社内の人でないと判断できない。
- 何を、どう測るか
- 許可を得て、自社名で公開されている社員名・メールの形式・取引先名・求人情報をAIで集め、攻撃メールの下書きがどこまで作れるかを記録する。
- この案が強いのは
- 自社の業務と人間関係を知る人が、見えてしまった情報の危なさを正しく判定できる。
端末更新の見積が上がった理由を、過去の見積の推移と部品相場で説明できる
更新のたびに「部品が高騰しているので」というベンダーの説明を信じるしかない。根拠を持って聞き返せれば、予算の取り方も交渉も変わる。
この案をもう少し詳しく
- 事業として
- 端末・サーバー更新は情シスや購買が年次予算で組むが、値上げの根拠はベンダー任せ。数%でも交渉できれば、台数分の予算が浮く。
- 勝てる理由
- 過去数年分の見積書と発注履歴は、その窓口にいる人しか持っていない。外部の相場調査は、自社が実際に払った価格を知らない。
- 何を、どう測るか
- 過去の見積PDFをAIに読ませ、品名・単価・日付の表にする。メモリ相場の公開値と重ねたグラフ1枚を、次の更新の打ち合わせに持っていく。
- この案が強いのは
- 長く購買や情シスの窓口を務め、ベンダーごとの見積の癖を知っている人の手にあるとき強い。
この話題で出たほかの案(5件)
各社でバラバラなAI利用の確認票に対し、自社が何度も回答し直す手間を省く
同じ内容を取引先ごとに違う書式で聞かれ、そのたびに品質保証や総務の担当が回答を作り直している。同じ答えを一度出せば済む状態にする。
この案をもう少し詳しく
- 事業として
- いまは品質保証・総務の担当者が質問票1通ごとに時間をかけて回答。大手側も、調達部門が回収と確認を人手でやっている。
- 勝てる理由
- 複数の取引先から違う様式を受け取っている側だけが、項目の重なりを並べて見られる。大手1社には他社の様式が見えない。
- 誰を、どう動かすか
- 届いた質問票3〜4種を並べて共通項目を抜き出し、一枚の様式案にする。主要取引先の調達窓口に「これで足りるか」と聞きに行く。
- この案が強いのは
- 複数の大手と取引し、各社の調達窓口と直接話せる中小・中堅の担当者の手にあるとき強い。
規制の厳しい国ほど選ばれる製品へ、自社の輸出の売り先と作り方を組み替える
規制を「守るコスト」とだけ見ていると、対応済みであることを買い手に示せる会社に欧州の受注を持っていかれる。規制が、売り先を選ぶ基準に変わる。
この案をもう少し詳しく
- 事業として
- いま欧州向け製品の適合確認は、外部の弁護士や認証機関に案件ごとに支払う費用。一次判定を自社でできれば、輸出事業の粗利に効く。
- 勝てる理由
- 製品の用途、不具合履歴、顧客との契約条件を持つのは自社だけ。外部の法務事務所は条文は読めても、製品の中身までは手が届かない。
- どの前提を疑うか
- 疑う前提は「AI規制は自社に関係ない」。主力製品1つの機能を書き出し、AIと対話してEU規則のリスク区分に当てはめ、判定できない箇所を洗い出す。
- この案が強いのは
- 製品の中身と海外の顧客の要求を両方知っていて、輸出の採算を自分で判断できる立場の人の手にあるとき強い。
AIで仕事が動いても、同じ業界の人が次の行き先を見つけられる地図を仲間と作る
AIの普及で仕事の中身が入れ替わるとき、困るのは職種名ではなく、具体的な作業が変わる人。行き先が見えれば、辞める・残る以外の選択肢が出てくる。
この案をもう少し詳しく
- 事業として
- いまは人材会社の再教育研修、早期退職の上乗せ、中途採用費で埋めている。業界内で人が動ければ、その費用が減る。
- 勝てる理由
- 仕事を作業単位に分けられるのは、同業の現場を知る人どうしだけ。外部のコンサルは、職種名の一般論までしか届かない。
- 誰に、どう呼びかけるか
- 同業の3〜5社の担当者に声をかけ、各社の主要職種を作業に分けて書き出す。どの作業がAIに移り、どの作業が残るかを、一枚の表にそろえる。
- この案が強いのは
- 同業他社に顔が利き、自社の仕事を作業レベルで語れる人の手にあるとき強い。
AIが上げた報告が間違っていても、現場も経営も慌てない線引きを持つ
見送り:混雑・差別化あり/50.3点
AIに任せた仕事で報告が事実と違ったとき、誰が気づき誰が直すかが決まっていない。曖昧なままだと、現場は使うのをやめるか黙って抱え込む。
この案をもう少し詳しく
- 事業として
- いまは問題が起きるたび、情シス・法務・現場の部長が個別の会議で対応を決めている。ルールがないために、その調整の人件費が毎回発生している。
- 勝てる理由
- どの作業でどこまで人が見れば足りるかは、その業務を毎日回している現場の人にしか分からない。経営や他社は一般論でしか決められない。
- AIに何から聞くか
- 最近AIに任せた業務を1つ選び、AIと対話して「誤報が出る場面」を5つ洗い出す。場面ごとに確認する人・タイミング・記録を決め、経営向けに1枚へまとめる。
- この案が強いのは
- AIに任せた業務を実際に回し、ヒヤリとした経験があり、上にも説明できる人の手にあるとき強い。
自社で使っているAIが、どの国のどの規則に触れるかを台帳一枚で見渡せる
見送り:混雑・差別化あり/45.4点
どのAIがどの部署で使われているか、誰も全体像を持っていない。新しい規則が出るたびに、確認が各部署の記憶頼みになっている。
この案をもう少し詳しく
- 事業として
- いまは法務や情シスが、規則が出るたびに部署へ聞き回る工数と、外部弁護士への照会費で賄っている。台帳があれば照会の範囲を絞れる。
- 勝てる理由
- 各部署が実際にAIをどう使っているかは、社内の人にしか集められない。外部の規制情報サービスは条文は持てても、自社の利用実態は持てない。
- どう作るか
- 部署ごとの利用AIを表にし、EU規則と米国の報告義務の条文をAIに読ませて、該当しそうな項目を突き合わせる。来週は3部署分から動かす。
- この案が強いのは
- 部署をまたいで「何に使っていますか」と聞ける社内の信頼を持つ人の手にあるとき強い。